思い出のG1~1991年第32回宝塚記念「メジロライアン」~2021.6.22

思い出の名馬、レース

思い出のG1を再開します。
今週末は宝塚記念です。30回以上見ていますが、その中でも思い出の宝塚記念を紹介します。
今でこそ宝塚記念というと、「牝馬が勝つ」という印象が強いですが、
少し前までは「悲願のG1初制覇」が宝塚記念という印象がありました。
そのイメージを付けた最初といってもいいレースが今回紹介する1991年第32回宝塚記念です。

勝ち馬は「メジロライアン
言わずと知れた横山典弘騎手を全国区に知らしめるきっかけを作った馬です。
つい先日のダービーでも、1番人気エフフォーリアの鞍上横山武史騎手が22歳での制覇か?と話題になりましたが、その父横山典弘騎手も32年前のダービーで奇しくも同じ22歳でのダービー制覇かと話題になり、残念ながら2着と苦杯を飲んだのがこのメジロライアンでした。(息子の武史騎手もハナ差で涙をのみましたが、、、。)
このメジロライアンですが、実力は折り紙付きでした。弥生賞を勝って、皐月賞3着、ダービー2着、皐菊花賞3着と能力はG1級と言われながら勝ちきれいなレースが続いていました。しかも、菊花賞での3着は同じメジロの勝負服のメジロマックイーンの後塵を拝して、当時のメジロ牧場「北野ミヤ」会長をして、「同じメジロでももう1頭のメジロに勝ってほしかった」と言わせたほどでした。
続く有馬記念は、メジロ牧場の「ライアンにG1を勝たせたい」という意向から菊花賞馬のメジロマックイーンを回避させて万全の状況で出走しましたが、、、。
オグリキャップのあの「伝説の引退レース」だったという不運でまたもや2着と結局G1では勝ちきれないまま年を越しました。続く明け5歳(当時の馬齢)は中山記念で1番人気2着、天皇賞はまたもメジロマックイーンの4着と勝ちきれないレースが続いている中で迎えた宝塚記念でした。
鞍上は変わらず横山典弘騎手。今回の1番人気は菊花賞後に天皇賞も完勝したメジロマックイーンにゆずりましたがそれでも2番人気。
横山騎手も期するものがあったと思います。
レースが始まると、
これまでの後方待機策から一転して先行するという積極策。メジロマックイーンよりも常に前でレースを進めて、直線手前でもマックイーンよりも早く追い出し、追撃を振り切って1着でゴール。
悲願のG1初制覇をものにしました。

ここで勝つのと勝たないのとではその後の馬としても種牡馬としての箔はもちろんですが、横山騎手の騎手人生も変わっていたのではないでしょうか。

メジロライアンとしてのG1勝ちはこの1勝でしたが、種牡馬として天皇賞馬メジロブライトも出しましたし、何と言っても典騎手のその後の活躍は言うまでもありません。

宝塚記念を考えても、この次の年はメジロパーマーが勝ち、その次の年はメジロマックイーンが勝って、メジロ牧場3連覇という偉業も達成しています。ちょうどメジロ牧場が最高潮を迎える時期とも被る、非常に思い出に残る宝塚記念でした。

ウマ娘のメジロライアンはこちらをご覧ください↓

ウマ娘「メジロライアン」

 

この後の宝塚記念は、「悲願のG1初制覇」の馬が多く、勝ち馬には「マーベラスサンデー」「サイレンススズカ」「メイショウドトウ」「ダンツフレーム」「アーネストリー」最近では「サトノクラウン」と唯一のG1勝ちがこの宝塚記念という馬が多かった印象です。

それが、ここ5年では「牝馬の宝塚記念」と言われるぐらい3頭の牝馬が勝っています。

今年も有力牝馬の参戦があり「牝馬の宝塚記念」になるかそれとも、「悲願のG1初制覇」になるか、、、。
いや、今年は、、、。牝馬でしかも悲願のG1初制覇がかかっている馬もいますね、、、。(笑)
今年もどんな結末になるか楽しみな宝塚記念です。

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