学童(少年)野球のグローブの選び方~グローブ選びの前に知っておきたい基礎知識~

学童野球

学童(少年)野球をやっているもしくはこれから始めようと思っている子供を持つ保護者の方は用具選びに困っている方も多いと思います。

野球の用具の中でも種類が多く、特に選ぶのに苦労するのが「グローブ」ではないでしょうか。

そんな「グローブ」を選ぶ前に知っておきたい基礎知識について書いてみました。

小難しいことは書いていませんが、これを読んで基礎知識にしてもらえれば子供と一緒にグローブ選ぶ時に役に立ちます。

はじめに

グローブ選びをする前に知っておきたい基礎知識としては下記の項目があります。

・種類についての基礎知識
 ・軟式用と硬式用の違い
 ・素材の違い
 ・ポジション別のグローブの違い
・サイズついての基礎知識
 ・サイズについて
・規則と地域のルールについての基礎知識
 ・グローブ使用についての野球規則について
 ・地域や地域の連盟のルールについて
・メーカーについて
・実際に子供と一緒に選ぶ時に考えること
・まとめ

学童(少年)野球では主に、軟式球を使って試合、練習を行います。
一部リトルリーグやボーズなど硬式球を使用する事もありますが、ここでは通常の学童(少年)野球で使用する軟式球を使う事を想定して説明していきます。

種類についての基礎知識

・軟式用と硬式用の違い

軟式用
ゴム製のボール(軟式球)を使用するためグローブは比較的小さく軽めに作られています。

硬式用
コルクなどを芯に使用した牛革製のボール(硬式球)を使用するため厚みがあり頑丈に作られています。

・素材の違い

学童(少年)野球で使用するグローブには合成皮革(合成)天然皮革(本革)があります。

合成皮革(合成)グローブ
安価で柔らかく初心者にはお勧めですが、型崩れしやすく手入れして長く使う事には不向きです。

天然皮革(本革)グローブ
それなりの価格はします。最初は硬いですが、自分の型を作って手入れして長く使用する事ができます。ちなみに「天然皮革」と「本革」は同じ意味です。

素材に関してはあくまで説明だけはしますが、絶対に天然皮革(本革)がおすすめです。

・ポジション別の形、大きさの違い

野球のグローブはポジションによって形が異なります。その違いを説明していきます。

ピッチャー用
学童野球では変化球が禁止のためボールの握りなどあまり関係ありませんが、ピッチャー用のグローブはボールの握りを隠すために、網目が覆われているものがほとんどです。また、人差し指用の指ポケットがグローブ背面に付いており、ボールを捕球するポケット部分は深めのになっています。

投手用グローブ

キャッチャー用(キャッチャーミット)
グローブの中でもいちばん形に特徴があります。キャッチャーとして試合に出場する場合は、必ずキャッチャーミットを着用しなければいけません。ピッチャーの投げたボールを捕るので、ボールを捕る回数が極端に多いので厚く丸く大きめの作りになっています。

キャッチャー用(キャッチャーミット)

内野手用
内野手用はそれぞれのポジションで形や大きさが違います。

・ファースト用(ファーストミット)
ファーストはキャッチャーの次にボールを捕る回数が多いポジションで、ボールを確実に捕ることに特化して作られており、サイズは大きめで、ポケットも深く作られています。最近では小さめの商品も出てきています。

ファースト用(ファーストミット)

・セカンド用
セカンドはゲッツーや中継の処理を素早くおこなうために、捕ってすぐ投げられるように小さく、ポケットも浅く作られています。ボールを捕るというよりは当てて止めるという事に重きを置いて作られています。

セカンド用

・サード用
サードは内野では一番強い打球が飛んでくるポジションですので、ファーストミット以外では一番大きく作られています。

サード用

・ショート用
ショートはセカンドのような機敏な動きと、サードのような強い打球に対する捕球とをこなさなければならないポジションです。守備範囲も広いので、グローブはサード用とセカンド用の中間の大きさに作られています。

ショート用

内野用のグローブの大きさは
ファーストミット>サード用>ショート用>セカンド用
となります。

外野手用
外野手用は1種類です。
外野手はゴロを捕るための左右の動きよりも、フライやライナーを捕るために上下の動きが重視され、少しでも遠くのボールを補給できるように縦長に作られています。

外野手用

各ポジション別のグローブは以上ですが、もう一つ、キャッチャー以外どこのポジションでも使用できるグローブがあります。それがオールラウンド用です。

オールラウンド用
サード用グローブより少し大きく、外野手用グローブよりも少し小さいグローブです。キャッチャーを除いた全ポジションで使うことができます。

オールラウンド用

写真を見ても大きさの違いは分かりにくいと思いますが、ポジションによっての違いを説明しました。

ポジション別で大きさに違いがありますが、年齢や手の大きさによってのサイズの違いもあります。

そのサイズについて説明していきます。

サイズついての基礎知識

学童(少年)野球のグローブのサイズはメーカーによって設定は異なりますが、

大きく分けてSS、S、M、L、LLの5つのサイズに分けてあることが多いです。

サイズ身長(cm)学年(小学校)
SS100~1201,2年
S120~1352,3年
M135~1453,4年
L145~1554,5年
LL155以上5,6年
学童(少年)野球のグローブサイズ(*メーカーによって異なります)

メーカー別の詳しいサイズを知りたい方はコチラをご覧ください↓

メーカー別サイズ表

単純に子供の身長に合わせてサイズを選ぶこともできますが、
グローブは手のように動かせるのが一番と言われています
大きいサイズを選んでしまうと指が入りきらずに、うまく捕球ができない事もあります。ですので、あまり大きいサイズを使う事はお勧めしません。
子どもの手のサイズに合ったグローブを選ぶことが大事です。
実際にグローブを手にはめて、グローブの手の甲にある窓を見て、指の第二関節が隠れるぐらいが良いと言われていますし、グローブをはめて手を振ってみたりして取れてしまうような大きさのものは多き過ぎると言えます。ですので、サイズはあくまで目安と思って構いません。優先すべきは選手の手のサイズに合わせることが重要です。

・規則と地域のルールについての基礎知識

・グローブ使用についての野球規則について

グローブを選ぶ時には野球の規則にも注意してください。
キャッチャーはキャッチャーミットの着用が義務付けられていますし、試合中に使用するグローブのルールは「公認野球規則」で決まっています。

中でも特に注意が必要なのが、グローブの色です。見た目が好みのグローブを使用したいところですが、公認野球規則では「色基準14番よりうすい色のグラブを使用することはできない」と定められています。色基準14番とは灰色のことなので、灰色や白、シルバーなどのグローブは通常の試合で使用できません。(草野球などは別です。)

さらに、投手の使用するグローブは上述の色以外にも、背面が茶色で捕球面が黒といったような、本体が2色のグローブを投手が試合で使用することは禁止されています。それは「縁取り、しめひも、縫い糸を除くグラブ本体(捕球面、背面、網)は1色でなければならない」と定められているためです。

色だけでなくサイズについても定められていますが、こちらは市販の製品を使っていれば問題になることはほとんどありません。

これらは全て試合中の規則なので練習中は適応されませんが、規定に則したグローブを購入した方がいいでしょう。

・地域地域の連盟ルールについて

所属する少年野球チームや地域、連盟によっては、規則に若干の違いがあったりしますので、所属チームが決まっていたら、あらかじめチームに確認をすることをお勧めします。

メーカーについて

ミズノゼットエスエスケーアシックスや海外のアンダーアーマーローリングスなど聞いた聞いた事のあるメーカーから、グローブ専門で作っているメーカーなど国内外で様々なメーカーから発売されています。メーカーによって素材や作りなどが異なります。ここでは詳しくは説明しませんが、好きなプロ野球選手がいる場合、その選手が使用しているメーカーやモデルのグローブを調べるのも良いと思います。

グローブメーカーについて詳しくはこちらをご覧ください↓

グローブメーカー一覧

実際に子供と一緒に選ぶ時に考えること

実際にグローブを選ぶ場合、
年齢、経験年数によって選ぶポイントとは変わってくると思います。

・小学校低学年でこれから野球を始める場合
小学校の低学年でこれから野球を始める場合ですが、まだポジションは決まっていないと思いますですので、グローブの種類はオールラウンド用がお勧めです。そのあと1年、2年と続けていくうちにポジションも決まっていきます。そうなったらポジション別のグローブを買う事をお勧めしますが、まずはオールラウンド用のサイズはSSかSの購入がお勧めです。(もちろん選手の手の大きさに合わせることが最優先です。)

素材は天然皮革(本革)をお勧めしますと言いましたが、
本革のメリットはいくつかありますが、一番のメリットは
・手入れをして長く使う事ができる
これにつきます。
この「手入れをする」という事が子供にとっても大事な事で、
グローブの手入れは基本的には選手自身で行います。
低学年のうちは保護者が教えながら一緒にやっても良いと思いますが、
慣れてくれば選手自身にやらせてあげてください。
道具の手入れを自分ですることが非常に大事です。
手入れを自分ですることによって得られることが有ります。
・道具への愛着がわきます。
・どんなものでもしっかりと手入れすれば長く使えるという事がわかります。
・自分の事は自分でやるという自我が芽生えます。

ですので、グローブの素材は天然皮革のものがお勧めです。

そして、小学校低学年の子供でもいくつか候補を絞って最終的には子供に選ばせてあげてください。
自分で選ぶことによって責任が生まれますし、自分で手入れするという事にもつながります。

・小学校3,4年生で野球を始める場合
基本的には低学年時と同じになります。オールラウンド用でグローブのサイズはMサイズがおすすめです。(もちろん選手の手の大きさに合わせることが最優先です。)

これから野球を始める場合に、グローブ選びで困ったら、スポーツショップの店員さんに聞くのも非常に良い手段だと思います。
地域には大きいスポーツショップから古くから地元に根差して経営しているスポーツショップまで様々あると思います。野球に力を入れているショップもあると思います。そういったところで店員さんに質問したり話を聞いてグローブを選ぶこともおすすめです。

・野球を続けてポジションが決まってきた場合。
チームでの活動を続けていき、ポジションがなんとなく決まってきた場合について説明していきます。

キャッチャーとファースト以外はオールラウンド用であればどのポジションでも引き続き使えます。
キャッチャーとファーストになった場合はというと、
実は基本的にはキャッチャーミットとファーストミットはだいたいチーム用のものがあります。
これは理由があり、キャッチャーミットに関しては、キャッチャーは必ずキャッチャーミットの使用を義務付けられています。他の守備位置であればオールラウンド用のものでも代用できますが、キャッチャーミットは代用できないのでチームには必ず1つは皆で使えるミットが用意されています。
ファーストミットも基本的にはファーストの守備に特化したグローブになりますし、オールラウンド用のグローブよりも捕球しやすいという事でチームには1つ用意されていることが多いと思います。

ですので、キャッチャー、ファーストになった場合はまずはチームのグローブを使ってみて、やはり自分のものが欲しいと選手が言い出したてから購入を考える事をお勧めします。

その他の守備位置に関しても、先ずは選手が新しいグローブが欲しいと言い出すのを待つのが良いと思います。
選手の自主性を育む事になりますし、ただ与えるのではなく、自分でほしいと言ったものであれば手入れも含めた道具の管理に責任を持つことにもなります

本人から欲しいと言われたら、
相談に乗ってあげて、一緒に選んであげてください
「憧れの選手のモデルが良い」と言えばそれを使用することによってモチベーションもさらに上がると思いますのでそのモデルの適正なサイズのものを選べばいいと思います。
ただ、言われたものをネットで買うのではなく、実際にショップに行って触って確かめてから買う事をお勧めします。
サイズ感などは実際にはめてみないとわからない事もあるからです。
しかも、リアル店舗ならそのあとの細かなメンテナンスなどもおこなってもらえますし、店員さんと相談しながら色々と決めることもできるからです。

グローブ買い替えの時期
日々手入れをしても使用頻度によっては傷んで買い替えが必要になる場合が出てきます。
小学校低学年から始めた場合にも手のサイズに合わなくなってしまい買い替えが必要になります。
小学校高学年にもなればポジションが確定固定されて、ポジションに特化したグローブが必要になったりもします。
かといって今まで使ていたものを捨てるわけではなく、サブのグローブとして持っておいて、新しいものを使う選手もいます。
グローブに関しては何年使ったから買い替えるといった基準はありませんので、ご家庭ごと、選手ごとに買い替えのタイミングを見極めてください

まとめ

グローブ選びで大事なことは最終的には選手の意思です。
自分で欲しいと思うほど野球が好きになり、そのポジションにのめり込んでいければ選手自身が考えて、調べ、ほしいグローブを言ってくるようになります。そんな時に保護者はある程度の知識を持って相談に乗ってあげればいいと私は思います

学童(少年)野球が終わり、中学野球へ進んでいくと、硬式や軟式のクラブチームへ行くのか、中学校の野球部(基本的には軟式)に入るのかの選択が待っています。その選択の後はまたグラブ選びも待っています。ですが基本的な知識は同じですので、グローブ選びの一助になれば幸いです。

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