今週末はそれぞれG1のステップレース根岸ステークスとシルクロードステークスが行われますが、思い出のレースを紹介します。今回紹介する2頭は偶然にも2頭とも芝とダートの両重賞を制覇している名馬です。しかもそれぞれ両極端なレースを紹介します。
根岸ステークス
その昔は暮れに行われていましたが、ダートレースの整備に伴い1月下旬から2月上旬になり、フェブラリーステークスの前哨戦として定着しています。このレース名ですが、これも昔々に横浜の根岸に競馬場があり、1942年まで中央競馬のレースが開催されていました。その根岸競馬場からとったレース名となっています。
根岸ステークスときて、芝とダートの両重賞を制覇した馬で思い出に残るといえば、、、。1頭思い浮かぶ人も多いと思いますが、その馬ではありません。今回紹介する思い出のレースは、、、。
2005年第19回根岸ステークス。勝ち馬はメイショウボーラー
メイショウボーラーはタイキシャトル産駒の快速場で、2歳時は朝日杯FSまで重賞2勝を含む4連勝でした。朝日杯で2着に敗れた後も明けて3歳クラシック戦線でも弥生賞2着。皐月賞、NHKマイルカップ3着と勝ちきれないレースが続くようになり、明け4歳になり矛先をダートに変えて、まずダート1200mの重賞ガーネットステークス(カペラステークスの前身のレース)に出走します。そこでは3番人気でしたが2番手から後続に0.5差をつけて快勝します。予想以上のダート適性を見せ、次に選んだレースがこの根岸ステークスでした。距離は1200mから200m伸びて1400mとなります。距離適性的にどうかという見方もありましたが前走勝ちもあって1番人気に支持されました。レースは好スタートから逃げてそのまま直線に入っても勢いは衰えないどころか後続をどんどん引き離すレースぶり。ゴールした時には7馬身差を付けて最後は流す余裕の1着。圧巻のレースぶりを披露してくれました。短距離レースで7馬身差はなかなか付けられない差でもあり決定的な差となります。次走ではさらに200m距離が伸びてのG1フェブラリークスでしたが、そこでも1番人気になり、しっかりと逃げて1着ゴールイン。3連勝でG1馬に上り詰めました。その後は芝のスプリンターズSで2着になるなど芝、ダート、交流など重賞路線を賑わせましたがフェブラリーステークス以降は勝ち星をあげることなく引退。種牡馬として快速馬を出す活躍をしています。そんなメイショウボーラーが一番強くて充実している時期のレースの1つがこの根岸ステークスでした。圧巻のパフォーマンスをご覧ください。
シルクロードステークス
シルクロードステークスは1996年に創設されたレースで、当初は4月に開催されていました。高松宮記念が3月に開催されることになり、そのステップレースとして開催時期を2月上旬に変更。その後さらに現在の1月下旬に開催されて現在に至っています。
そんなシルクロードステークスですが、思い出のレースは、、、。
2000年第5回シルクロードステークス。勝ち馬はブロードアピール
ブロードアピール、、、。「こっちでかよ!」という突っ込みが出るかもしれません。ブロードアピールというと伝説の末脚として名高い根岸ステークスの末脚が超有名ですが、このレースでの末脚もかなりなものなので、今回敢えて紹介します。
ブロードアピールも芝でもダートでも重賞を制覇した二刀流の名牝で、地方も含めて通算36戦して重賞6勝を含めて13勝もしたタフな牝馬でもありました。そんなブロードアピールの初重賞制覇がこのシルクロードステークスでこのレースでも強烈な末脚を披露して2着以下をまとめて撫で斬っています。
雨の降る不良馬場でのレースを14頭立て12番手から上がり34.5を繰り出し、2着以下を1馬身1/4切って捨てています。不良馬場の芝レースで34.5の上がりですし、1200mの芝レースで2着を1馬身1/4差付けていますのでこちらも決定的な差ですし、末脚の違いに驚愕させられます。そんなブロードアピールの新骨頂のようなレースをご覧ください。
せっかくなので伝説の根岸ステークスもご覧ください。
今週末はそれぞれどんなレースになる楽しみです。
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