筋肉量を効果的に増やす方法では、トレーニング方法や、高タンパク食材等を紹介しましたが、最後に説明するのはプロテインです。
プロテインの本来の意味はタンパク質のことです。しかし、現在一般的には「プロテイン」というとタンパク質を主成分としたプロテインサプリメントのことを指さします。
プロテインと聞くと、少し前までは筋肉ムキムキの人が摂るもの、体に良くないんじゃないか?などのイメージもありましたが、現在では全く違ってきています。筋肉量を効果的に増やすために有効なものとしては変わりませんが、さらに日々の生活に効果的に取り入れることによってよりダイエットや健康維持に役立つものとしても見直されており、ブームにもなっています。
現在は一口にプロテインと言っても様々なものがあり、用途に合ったものを選ぶことによって体に効果的に作用しますので、ここではそのプロテインを説明していきたいと思います。
その前に、
筋肉量を増やすには、筋トレと水と高タンパク質な食品の摂取と書いてきましたが、
筋肉が増える仕組みを簡単に説明していきます。
この説明のあとにプロテインの説明を聞くとより分かりやすくなります。
筋肉の同化と異化について
筋肉においては「同化>異化」となれば、筋肉が増えることになります。逆に「異化>同化」となれば、筋肉量は落ちてしまいます。
この同化と異化とはどういう事か説明していきます。
同化とは
筋肉や脂肪など身体の組織が新しく合成されることを言います。
アナボリックともいいます。
異化とは
身体の組織(筋肉や脂肪)が分解され、壊されることを言います
カタボリックともいいます。
身体の中ではこの同化と異化が常に行われており、
通常は体内のアミノ酸濃度は常に一定に保たれていますが、エネルギーが不足すると体内のアミノ酸が栄養として使われ、アミノ酸濃度は低下してしまいます。このアミノ酸濃度の低下を防ぐために、カタボリック(筋肉の分解)が起こります。また、筋トレで筋肉に強度の負荷をかけることによっても筋肉が分解されます。その分解された筋肉を水分と高タンパク質な食品によって同化させるときに筋肉量は増えます。
筋トレとはまさにこの異化と同化を繰り返すことによって筋肉量を増やしていくわけです。
この異化を抑制しつつ同化を促進させればより効果的に筋肉量を増やす事が可能になります。
その補助としてプロテインを使用するわけです。
ここからはプロテインの説明をしていきます。
プロテインの歴史と種類
プロテインの歴史
タンパク質自体は1830年代に発見され、その後の研究でタンパク質が体の筋肉の元となることがわかってきました。
そのことでアスリート達がタンパク質を多く含む食品を摂るようになってきていましたが、肉、魚、卵といった素材は脂肪分も多く大量摂取しづらいという問題も出てきていました。
そんな中1950年代にはいると、アメリカでのボディービル人気によって、ボディビルダーやアスリート向けに卵白を元にした粉末状のタンパク質などが販売されて利用され始めました。
その後はさらなる研究開発でボディーメイキングのためのサプリメントとして市場は一気に拡大します。
拡大していった要因の1つに安価で摂取しやすいホエイプロテインの登場した事も大きく関係しています。
まずはそのホエイプロテインから紹介します。
ホエイプロテイン
牛乳を原料に作られるホエイ蛋白(乳清)を使用したプロテインで、
昔からのイメージにもある混ぜて飲むと粉っぽさが残るプロテインはこれになります。ただ、1990年代から技術革新により急速に安価になり、
昔からのイメージの「粉っぽさ」が無くなって、飲みやすくなり普及の一因になったと考えられます。いまでは水に溶かすと殆ど「粉っぽさが」ない商品も多数出てきています。
摂取後の消化が速く、タンパク質の合成を促進します。
ですので、筋トレ直後の摂取を推奨します。また、お水で溶かして飲むとさらに吸収スピードがupするのでおすすめです。
脱脂粉乳(スキムミルク)、粉ミルクで代用する人もいます。
同化(アナボリック)を促進します。
つまり筋肉の良を増やす事を促進します。
今日では、ホエイプロテインパウダーを作る製法も多岐に渡っており、摂取する方の体質に合った飲み方や、たんぱく質の含有率の違いで商品を選択できるようになりました。
製法にはWPC製法、WPI製法、WPH製法などがありますが、ここで説明するとかなり長くて細かくなりますのでここでは説明ははぶきます。
ホエイプロテインのさらに詳しく知りたい方は下記サイトをご覧ください↓
普段良く見かける、「プロテイン」と言われるものの多くはこのホエイプロテインになります。
最近流行っていて、子供用などもある「ザバス」がまさにそれにあたります。(注、最近はソイプロテイン「ザバス」もあります。)
次に、
ソイプロテインです。
ソイプロテイン
ホエイプロテインの次に市場に多く出回っており、最近では特にダイエットやフィットネスに用いられるため、急速に拡がっており女性の人気も高い商品です。ホエイプロテインは粉を溶かして飲むものがほとんどですが、ソイプロテインはプロテインバーなどの固形のものなどもあり食べやすく作らている商品も多く出ています。
ソイプロテインは大豆のタンパク質部分だけを粉末にした植物性プロテインです。大豆に含まれる成分イソフラボンの効果によって皮膚や骨の強化や血流改善が期待できます。また消化吸収速度がゆっくりなため、満腹感が持続しやすく、価格は比較的安いです。
消化が遅いため満腹感があり、ダイエットやフィットネスに用いる人がおおいです。
大豆粉(きな粉とは異なる)、きな粉を代用する人もいます。
身体の異化(カタボリック)を防ぎやすくします。
飲むタイミングは就寝の2時間前や日常の間食に摂取するのがおすすめです。
ソイプロテインをさらに詳しく知りたい方は下記サイトをご覧ください↓
更にそのほかのプロテインですが、
一般的にはあまり見かけないものが多いので
ざっと説明だけにします。
カゼインプロテイン
ホエイプロテインと同じ牛乳を原料としており、牛に含まれるカゼイン蛋白を使用しています。
やや高価ですが特徴は、
摂取後の消化が遅く、異化を防ぎやすいのが特徴です。
エッグプロテイン
原料に鶏卵などの卵白を使用
卵の白身だけを摂取するだけなので、卵白で代用する人もいます。
商品自体は高価であり、専用の商品は入手するのは難しいです。
ビーフプロテイン
原料に牛肉などのスジ肉やホルモンを使用。
肉の味がするのが特徴で、高価であり、専用の商品は入手は難しいです。
ピープロテイン
原料にエンドウ豆などの天然酵素を使用しています。
豆の味して栄養価が高いのが特徴です。
タンパク質の含有率がホエイプロテインなどと比べると少ない。
海外セレブなどの間で流行っている。比較的入手しやすい
ライスプロテイン
原料に玄米などの天然酵素を使用。
発芽玄米から作られていて、高価であり専用の商品は入手は難しいです。
以上のようになります。
一般的に基礎代謝を増やす目的や、ダイエットやフィットネス目的の場合はホエイプロテインとソイプロテインを目的に合った形で摂取すれば効果的に筋肉量を増加させることができるわけです。
プロテインの摂取のタイミング
プロテインは摂取のタイミングによっても効果が変わります。
先にも説明しましたが、筋肉は筋トレなどの強い運動によって異化(分解)され、材料となるタンパク質を吸収して同化(合成)するという事を繰り返しながら強く大きくなっていきます。
その筋肉を強く、大きくするためのサイクルを適切な量とタイミングで補給する事で助けてあげて、スムーズにできればさらに効果的に筋肉量を増やす事ができるわけです。
逆にタンパク質が不足してしまうと筋肉量が増えないばかりか、骨や血液にも影響が及び怪我をしたり、貧血の原因になったりすることもあります。
では筋肉を強く、大きくするためのサイクルを助けてあげるためにいい摂取のタイミングというと、
まず、トレーニング前にソイプロテインを摂取して異化(分解)を抑制します。
そしてトレーニング終了30分以内にホエイプロテインを摂取して同化(合成)を促進します。
このトレーニング終了30分以内というのは「回復のゴールデンタイム」と言われており、トレーニングで酷使した体の材料となるタンパク質を積極的に摂取して筋肉の同化(合成)を促進する手助けをするわけです。
細かくしていまうとまだまだ色々とあるのですが、
一般の人たちが手軽に効果的にと考えるとこのぐらいの説明がちょうどいいかと思います。
まとめ
基礎代謝を上げるためにより効果的に筋肉量を増やす方法を3回に分けて説明しましたがいかがでしたでしょうか?
それぞれを読んでもらうと自分に合った筋トレや、食事、プロテインの摂取方法などが見つかると思います。
自分に合った方法を見つけてより効果的に健康維持、体力維持、ダイエット、フィットネスをおこなってください。
効果的に筋肉量を増やす別の方法はこちらをご覧ください↓
かんたんトレーニング「有酸素運動の腹筋」でスリムで健康な体を手に入れよう!!⑥~トレーニング方法で効果的に筋肉量を増やす方法~
かんたんトレーニング「有酸素運動の腹筋」でスリムで健康な体を手に入れよう!!⑦~水とタンパク質で効果的に筋肉量を増やす方法~
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