思い出の重賞2021.9.29~凱旋門賞、スプリンターズステークス、シリウスステークス:たてログ競馬

思い出の名馬、レース

今週の思い出の重賞は凱旋門賞、スプリンターズステークスとシリウスステークスです。

凱旋門賞

今週は日本人が考える海外G1の最高峰である凱旋門賞があります。

今年は100回目という区切りで日本からは現役最強馬クロノジェネシス、前哨戦のフォア賞を快勝したディープボンドの参戦、さらにディープインパクト産駒の有力馬スノーフォールやブルームに武豊騎手が騎乗と話題に事欠かない凱旋門賞になりました。今は馬券まで買えてしまうということで時代の流れを感じます。

日本競馬の悲願、凱旋門賞制覇ですがそれに手が届きそうな馬が過去何頭かいました。

そんな中で一番最初に悲願達成に近づいた馬凱旋門賞を紹介します。

1999年第78回凱旋門賞。勝ち馬はモンジュー。その1/2馬身差の2着だったのがエルコンドルパサーです。

エルコンドルパサー自体は説明不要の名馬中の名馬です。30年以上の競馬歴の私の中でも最強馬のベスト5には入る馬です。最強世代の1頭で、3歳でジャパンカップを勝ち、4歳では凱旋門賞制覇のために海外に拠点を置いて4戦してG1を含む重賞2勝2着2回。通算成績も11戦8勝2着3回というほぼパーフェクトな戦績。種牡馬としても期待されていましたが早逝が悔やまれる名馬です。

レースは果敢に逃げたエルコンドルパサーが手応えよく直線に入り、そのまま押し切るかに思われたところを内で少し窮屈になりながら外に出したモンジューが猛然と追い込み、最後は1/2馬身交したところがゴール。交されても離されなかったエルコンドルパサーの強さも際立った本当に残念なレースでしたが、現地でも「凱旋門賞馬は間違いなく2頭いた」と言われるほどの名レースでした。というのも、その他の出走馬もクロコルージュ、タイガーヒル、ボルジア、デイラミと各国の最強クラスの馬が出走しており、3着馬は6馬身離されている事からも1,2着馬が抜けて評価された一因でもあります。今見ても惜しい2着ですし、世界が近づいた瞬間でもありました。その後22年が経ちましたが、惜しい2着は何度かあるもののまだ勝利を手に入れていません。今年こそはという思が達成されるかどうか今からワクワクしています。

スプリンターズステークス

その昔は有馬記念の前の週、暮れも押し迫った時期に行われていて、寒い時期のG1という印象でしたが、今では秋のG1開幕戦という位置づけが定着しています。

スプリンターズSの結果の印象は結構荒れるというイメージがありましたが、今回この記事を書くために過去の勝ち馬をじっくりと調べて見ると、、、、。実に錚々たる名馬が勝ち馬に名を連ねていました。古くはダイイチルビー、ニシノフラワー、サクラバクシンオー、タイキシャトル。近年ではカレンチャン、ロードカナロア、レッドファルクス、タワーオブロンドン、グランアレグリアと聞けば納得の名馬ばかりです。そんな名馬がしっかりと勝ち切るレースがスプリンターズステークスですが、そんな中で思い出のレースは、、、。

1996年第30回スプリンターズステークス。勝ち馬はフラワーパークです。

このレースは今でも鮮明に覚えています、というのも鼻差で2着になったエイシンワシントンから馬券を勝っており、家電量販店の大画面テレビでレースを見ていたのですが、その鼻差がな、なんと1cmだったのです。しかし、大画面テレビで見ていた私はゴールの瞬間「負けた~」と思いました。競馬では後ろから追いかけている馬の方が差しているように見えがちになるのですが、このレースはそういう次元ではないほど際どかったのです。事実、その後のスロー映像ではエイシンワシントンが残していると思えたほどでした。しかし、12分間という長い写真判定の末に出た結果は1cm差でフラワーパークが勝っていました。私の最初の直感が正しかったという事です。馬連はとっているので馬券的には的中でしたが、自身の本命馬が1cm差で負けた悔しさは今でも覚えています。

このレースの凄いところは勝ったフラワーパークの田原騎手のゴール前でのアクションです。レース自体はフラワーパークが絶好のスターを切って先手を奪うかといったところにエイシンワシントンが押しながら先手を奪い進みます。このレースはこの2頭の他にもヒシアケボノ、シンコウキング、ビコーペガサス、スギノハヤカゼといった名スプリンターも出走しており、一筋縄ではいかない相手が揃っていたのでフラワーパークも後ろを気にしながらのレースだったと思います。そんな中3コーナーを過ぎたあたりで3番手を走っていた二ホンピロスタディーがバランスを崩してズルズル下がってしまい、その煽りを受けたのがビコーペガサスでした。その時点でビコーペガサスは馬券圏外になり、フラワーパークの相手は後ろの馬よりも前を走るエイシンワシントンとなったのですが、エイシンワシントンは直線でばてるどころか粘る粘る。直線で一瞬さらに差を広げてセフティーリードを保ってそのままゴールかと思っていたのですが、フラワーパークが猛然と追い込んできます。坂を上がって最後の50mで田原騎手の奥の手がさく裂します。その奥の手とは、一瞬手綱を引いて首の上げ下げのタイミングをずらし、さらに馬を追う手の位置を通常よりも上にずらしてゴール板での最後のひと伸びをより伸びるようにゴールさせているのです。結果その差が1cmとなってフラワーパークが勝利。今見ても痺れるレースです。

今年もそんな痺れるレースを期待したいです。

シリウスステークス

最初は中京の芝1200mとして始まり、途中から阪神のダート1400mの暮れの開催のレースでしたが、2007年からジャパンカップダート(現チャンピオンズカップ)やJDC競争のステップレース的な意味合いとして阪神ダート2000mで行われるようになりました。昨年、今年と京都競馬場改修の影響で中京ダート1900mでの開催となっています。ここ数年は昨年のカフェファラオ、3年前のオメガパフュームなど3歳馬の活躍も目立っています。

そんなシリウスステークスですが、

思い出のレースは、、、。

2011年第15回シリウスステークス。勝ち馬はヤマニンキングリーです。

ヤマニンキングリーはアグネスデジタル産駒の個性派で芝とダートで重賞を3勝した馬です。芝の重賞ではG2の札幌記念を当時の最強馬ブエナビスタを2着に退けて勝っています。

そんな芝のG2を勝ったヤマニンキングリーでしたがその後は芝で頭打ちになり、活路を見出すために出走したのがこのシリウスステークスでした。レースは逃げたタナトスの2番手を淡々と進み直線で交してそのまま2着になるキングスエンブレムを2馬身1/2離しての完勝。アグネスデジタル産駒のダートの名馬誕生を思わせる程の完勝でした。

ただ、その後はダート重賞路線を歩みましたが、連対したのは次の年のシリウスステークスだけで、目立った活躍を見せられず地方に移籍、地方に移籍後も成績を上げられずに引退となりました。

芝のG2を勝ち、ダートの重賞でも完勝した馬がその後目立った成績を上げられずに引退と思うと競馬はわからないとつくづく思います。

今年も中京1900mで行われますが、後々まで活躍する馬が勝ち馬になるか楽しみでもあります。



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